今週の馬券動向分析
みんな大好きだった後藤浩輝
後藤浩輝騎手が亡くなり、週末をむかえた。
競馬関係者の全てがショックをうけ、そしてその早すぎる別れを惜しんだ。
あの茶目っ気たっぷりな笑顔、そして落馬にも屈しない精神力、我々、馬勝トラックマン一同、絶対忘れないし、忘れたくない。
度重なる大けがから 不屈の闘志で立ち直って復帰したばかりだった後藤浩輝。
本当にありがとう。
後藤ジョッキーは、競馬以外でもテレビ、イベント、講演会など様々なフィールドで活躍されていた。私も過去、大学で行われた講演会で携わった事がある。
競馬サークルの学生から軽妙な質疑もにも、ユーモアを交えて応え、皆、1時間半ほど熱心に聞き入っていた。
自分も、学生の邪魔にならないように後ろのほうで聞いていたが、普段は聞くことのできない素顔の後藤ジョッキーの話を聞くことができて本当に楽しかったのを思い出した。
たとえば、「印象に残る馬は?」と聞かれ、「ロイスアンドロイスですね。あの馬にはいろいろと教えてもらった。例えば調教の時に何もしなくても自分から時計を出す。こちらが動かそうと思ってもできないんですね。調教師さんからの指示と違う時計になったので「すみませんでした」と謝ると、「それでいいんだよ、ピッタリ。」と言われて唖然としたことがありますね。この馬は“今日はこの程度の時計を出せばいい”ということを知っていて、僕が何をしようとそのペースで走ってくる。たまにそういう馬はいるんですけど、僕が初めて会ったタイプなのでビックリした。」と話していた。そんな時期の後藤ジョッキーもいたんだ。
重賞初制覇だったシルクグレイッシュは急遽乗り替わり。
「あの時はハンデが50キロで、騎乗予定の人が落馬して乗れなくなった。見回したら50キロで乗れそうな人が自分しかいなかったので、それとなく鞍をふきながら声が掛かるのを待っていた。」と皆爆笑でしたよ。
ファンや厩舎関係者だけでなく、競馬素人の心さえも、わし掴みする能力を備えた後藤浩輝。
さよならは早過ぎた。