今週の馬券動向分析
第153回 天皇賞・春の展望
春の古馬頂上決戦、春の天皇賞。近年はステイヤー対決の色濃い1戦になりそう。そんな中でも多くの実力馬がここを春の最大目標に定めて駒を進めてくる。過去、2006年にディープインパクト、2007年にメイショウサムソンが優勝。逆に、2012～2014年は単勝1倍台の断然人気に推されたオルフェーヴル、ゴールドシップ、キズナが次々、馬券圏外に敗退した。昨年は、ゴールドシップが3度目の挑戦で、ついに念願の楯のタイトルを手中にした。
今年の注目馬として2年前の菊花賞馬、トーホウジャッカル。これまで順調に使えず軌道に乗せきれなかった。2年前の秋に台頭、神戸新聞杯で権利獲得後の菊花賞では昨年の有馬記念、1，2着馬、ゴールドアクター、サウンズオブアースを撃破している。しかし、前走の阪神大賞典は、メンバー手薄感があったが厳しい結果。雨が残り少し時計が掛かる馬場に加え、脚部不安明けで状態も8分程度が負けすぎ。直前の追い切り次第だろう。
今年は菊花賞馬トーホウジャッカルに加え、キタサンブラック、そして昨年の有馬記念を制したゴールドアクターなどが出走予定。この舞台でどんな結果が待っているのか、過去の傾向を確認しよう。
◎1番人気馬の成績は？
天皇賞、春、過去10年で、単勝1番人気の成績は、なんと1連対のみ。
これまで、10年前にディープインパクトが圧倒的な勝利してから9連敗中。さらに、ここ7年間は馬券にも絡めていない。逆に、2番人気は4勝と信頼出来る。つづく、3番人気も連対率50.0％と上々。つまり、上位人気なら2～3番人気のほうが信頼おける訳。ちなみに、5～10番人気は「1.1.5.53」と連対率3.3％。11番人気以下が「2.1.2.67」で連対率4.2％。中途半端な人気より、大穴を狙うくらいで買っもおもしろいのが特徴。
◎注目の血統は？
フェノーメノ、ゴールドシップでステイゴールド産駒が3連勝中。
SS系ではハーツクライもウインバリアシオンとカレンミロティック、フェイムゲームで相性がいい。ハーツクライ関連でトニービン持ちはやはり警戒しておきたい。ビートブラックも父ミスキャストでトニービンを持っていた。その他では、ダンチヒやストームバードなど速力を感じる血統を母系に持っている馬には注目。繰り返し好走しているフェノーメノ、ウインバリアシオンはこれに該当。
◎枠順の有利不利
2014年以外、全て1枠が絡んでいるように内枠有利が大きな特徴。勝ち馬は、全て4枠より内から出ていて4角の通過順位も一桁。大穴を出したビートブラックの激走も同様で、この時期の京都開催は高速化が特徴。コース形態からも内前が有利になりやすいのは平場も同じ。
過去、天皇賞、春で、4角10番手より後ろで競馬した馬で、馬券圏内は2015年フェイムゲーム、2014年ホッコーブレーヴ、2012年ウインバリアシオンの3頭のみ。ラップも後半で11秒台前半を刻むものが多く、長距離適性に加えて速力も問われる。
◎日経賞組がポイント
前走レース別成績を確認してみよう。これまでの出走数が最も多いのが阪神大賞典「3.0.3.45」。2012年にビートブラックなど、これまで3勝しているが、連対率5.9％、複勝率11.8％と非常に低い。
続く、日経賞は「3.5.3.37」。特に昨年は、勝ち馬フェノーメノから上位3着までを独占している。数値も、連対率16.7％、複勝率22.9％と阪神大賞典に比べ大きく上回っている。日経賞組は、前走連対馬が好成績挙げている。前走1着馬が「1.4.0.3」で連対率62.5％。前走2着馬も「1.0.3.5」で複勝率44.4％と非常に高い。ちなみに、例外は昨年優勝のフェノーメノが前走5着。そして2007年2着エリモエクスパイアが前走10着だった。
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